上巳の節句/桜田門外の変

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上巳の節句の大事件と言えば、安政7年(1860)江戸城桜田門外で起こった桜田門外の変
旧暦3月3日上巳の節句の総登城の日だった
ただ、この日はグレゴリオ暦(太陽暦)では3月24日にあたる
東京では異常な大雪だったようだ
その異常さが近江彦根藩15代の名君井伊大老の油断の原因だったかもしれない

江戸時代なって幕府が定めた節日は1月1日と八朔(8月1日)と五節句である
五節句は1月7日(人日)、3月3日(上巳)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)、9月9日(重陽)である
幕府の年中行事として極めて重大な日であり、御三家、諸大名の総登城の日でもある
上巳の節句は、それほど重かった
徳川家と幕藩体制を祝う日である
だからこそ、明治6年には廃止された

徳川幕府だけでなく日本の歴史が大きく方向展開するきっかけになった日である
彦根藩邸は桜田門から3~400名メートルの距離である
ここに最大の不覚がある
大老は政治家であって武芸者ではない
10分程の戦いで大老自身は武ばって戦うことなく、また逃げ込むことなく首を取られた
家来たちが守れなかっとしたら仕方がない
それが政治家たる最後の所以である
幕府を守るということの難しさを表現したことになる
近江半国を所領する徳川家の重臣であり幕府の大黒柱であった井伊家の幕末の凋落がそこから始まった
14代将軍家茂の時代、明治維新までの8年前のこと

ついでながら言えば、大昔、NHKで「花の生涯」(舟橋聖一原作)をやっていた
井伊直弼役は2代目尾上松緑だった
8代目松本幸四郎の弟だ
今も何か井伊家のドラマをやっているらしいが・・
歴史的考察については”フィクションだと割り切って見て欲しい”とNHKは開き直っている
文学やフィクションとの区別がわかる人が少なくなってきている時代にはふさわしくないコメントだ
テレビは単に娯楽であることは承知しているが、商業上の視線で過少化して見ることは歴史の価値をマイナスにしてしまう

も一つ、ついでながら言えば、この年アメリカではリンカーンがアメリカの16代の大統領に当選した年でもある
ただ、数年の後、奴隷を開放し南北戦争に勝利したリンカーン大統領も凶弾に倒れた
ちょうど世界が現代に向かって動き出したころのことである
鯵庵(2.25)


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by ajiankyoto | 2017-02-25 07:31 | Comments(0)