人気ブログランキング | 話題のタグを見る

般若心経は観音が語る

観音とは〝観自在(かんじざい)菩薩″、観音(かんのん)菩薩、観世音(かんぜおん)菩薩など
唐の国の玄奘三蔵(げんじょうさんぞう・三蔵法師のこと)の訳以降、観自在菩薩との訳が定着しているとのこと
確かに「観自在」というのが観音さんがスーパーであるいわれである
この仏様はその人の苦難に応じて様々な姿に変化(へんげ)を行うと、三十三の化身をして人を救うという
真理は無色無形、観音は全て架空の姿でもあると言われる
だから見ることの出来ない人もおれば・・

見る人によって見え方も違うということなのだろう


般若心経は観音が語る_b0355451_09573042.jpg

・・・世の中は個人のその人の悲嘆には構ってくれない

無情・無常にもそんなことにかかわらずどんどん時は移って流れていく

自分の人生もほとんどがその流れに乗って笑ったり楽しんだり暮らしたりしている
良いこともするし、苦もなすし悪もなす

これからなお病んだり老いたりするとともに、

拗ねて人に構ってはいられないもう一つの自分がある
罪はとどまらない

しかし、何も知らなくても「般若心経」ならば小生にも馴染みはある
観音さんが主人公でもあるし、何よりもお経の中で一番短いからかもしれない

短くても一番のお経であるのは、このお経は文学であるからだ
釈迦が修行中の自分が考えたことを、自分の弟子で智恵第一の舎利子(しゃりし)に分かりやすく繰り返し語っている
懐疑的な弟子に何度も何度も舎利子よ舎利子よ呼びかけながら・・

そう釈迦が我々に自分のことを語っているわけである
「空(くう)」という一つのことを語りたいため・・の構成である
観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五薀皆空度一切苦厄・・・(かんじーざいぼーさーぎょうじんはんにゃーはーらーみーたーじー しょーけんごーうんかいくーどーいっさいくーやく)で始まる270余文字の文学
三蔵法師が中国語に訳したわけだけど、日本読みの音をたどって行けば何となく流れが分かるようにもなっている
音で感じるのもお経
説教なのに説教臭くない、釈迦のまだどこかで完成されない気持ちを表現している
究極の文学であるし、文学ゆえに救いである気がする・・・・

鯵庵(31.3.20②)


by ajiankyoto | 2019-03-20 08:24 | 地蔵菩薩 | Comments(0)