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クルミの殻は固いけど


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7~8年も前になる、小生がお世話になっていた会社のことである
会社を揺さぶる事件があってその結果経営が苦しくなった
銀行の融資を受けるためにいわゆるリストラが行われた
小生は年齢対象外だった
不思議なことに働き盛りを中心に行われた
我々技術担当の部署に勤務し、資料の整理を担当していた一般職員だった
仕事ぶりは、素直にして正直、こんな人が娘だったらと思うぐらい人気者だった
結婚しても子供が出来ても彼女だけは勤めを続けていた
ニックネームはナッツといった、胡桃(くるみ)の殻は固いけど、中身はナッツだ
その来海(くるみと読む)さんにばったり会った
大阪に出た時に時間調整に馴染みだった本町のドトールに入った時である
相変わらずのショートヘアーの涼やかな服装で人を待っていたのが来海さんである

〇〇さん(小生のこと)、どうしてますか?ということで
小生は兎も角として・・そちらこそどうしている???と
退職の後、やはりリクルート会社も女性の職場は世話してくれなかったようだ
ずーっと自分で探してパートで働いているとのことだ
近所のスナックにも勤めたことがある、と

彼女、辞める前に下の子まだ小さかった?
そのことを言うともう小学校に入ったという
相変わらずの笑顔で何でも明るく話してくれる
数年前に離婚した、
今は旧姓に戻っていると、さりげなく・・
ただ言葉の端々に生活の自信に溢れている
自分で自分のことを決められる女性が小生は好きだ
自分で決めたからこそ話すことが出来る、覚悟が持てる

多くの優秀な男性社員がリストラ退社後、転々としているのを知っている
若いうちに退職金をもらってしまうと、一番大事な勤勉さを失ってしまうからだ
家族が先にダメになってしまうこともある
技術職は前の会社のプライドが邪魔をすることもある
彼女は本来やめなくてもすんだのだ
当時、彼女が最後に手を上げて辞めると言った時
何人も辞めさせていた課長があわてて止めに入ったぐらいだ
そんな話をすると、実はめったにない割増の退職金がもらえるチャンスを失いたくなかったと言って笑った
そうか、たとえ先のことが分からなくとも、自分で決めたことにしたのだなと思った
昔から絶対に、他人の所為にしない、そういう人なのだ
仕事でそのことに助けられた人が多い

(以下、付録)
小生、今は仮名で世捨て人風にブログをやっていると話してしまった
実は齷齪(あくせく)、ネタに困ってる
くるみさんのイメージをネタにしてもいいかと言うと
しっかりアドレスを記録し、弾む声で読者になると言ってくれた
これがまずその第一である
上を向いて咲くのはスカシユリ
鯵庵(6.19)

by ajiankyoto | 2017-06-19 06:23 | おなご編 | Comments(0)

アザミ嬢にグッドバイ

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ごっつう昔の物語である
職場の仲間とよく通っていた大阪兎我野町(とがのちょう)の地下のスナックがある
そこに九州生まれのアザミという名前の女がいた
もちろんアザミというのはここだけの源氏名で、中島みゆきに「アザミ嬢のララバイ」(1975)という歌があるやんかと言うと、それで決めたという答えが返ってきた
昼の仕事は聞いたことなかったが、「仕事は何でもします」と言っていた

ジントニックやハイボールを飲みに3年ぐらいは通ったかもしれない
私も気になっていた、はっきり言えば内心好きだった
でも、一応ここでは先輩風を吹かしてるし、かつ自分が結婚したばかりではこちらからは何も言いだせない
暫くして急に仲間の一人が会社を辞めて九州にへ帰ると言い出した
どうするのかと聞いたら、「仕事は何でもします」という答え
アザミ嬢もその頃から店に来なくなった
ママに聞いて驚いた
私の仲間のその後輩と一緒に九州に帰ったということだ
毎日一緒に飲みに来てて気付かなかったかと言われた
ママは、あんたは馬鹿だという
あんたはアザミに聞かせかったのかもしれないが・・
毎日、飲みに来ても仕事の話ばっかり、彼もそこに退屈しアザミと目配せしてたのよ

どうせ、あなたは何もできないし、その割にはいいことしたかも・・と言う
でも、彼は折角の会社を辞めて一生を棒に振ったと若き小生が言うと、
仕事は手段よ、アザミは強い子だと、例えこれから10年かかっても彼とアザミなら間に合う、出直すためには落ちないとダメ・・
最後に、サラリーマンの10年をほる(ほかす)ことはあなたには出来ないし、あなたには分からないことなのよと、ママに言われた

あたしも、まだ世間の男と女のことは分らなかった
それ以上に仕事は手段だと言い切れる力はなかった
スナックにカラオケが入りだす少し前の頃だった
改めてママと一緒にジュークボックスの「アザミ嬢のララバイ」を聞いてみた

余談ながらママは「明美(あけみ)」といった
小生より少し年上だったと思う
思えば小生、それからも年上の女性に多くのことを教えられた
鯵庵(29.6.17改)



by ajiankyoto | 2016-06-17 21:32 | おなご編 | Comments(1)