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鳥羽離宮の塔

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保元の乱のきっかけは近衛帝(76代)の崩御だった
天皇は鳥羽帝の皇子であったが、生母は藤原の得子(とくし・なりこ)、美福門院であった
待賢門院璋子(しょうし・たまこ)の後、鳥羽の寵を独り占めしていた
異母兄崇徳帝の譲りを受けてわずか3歳で即位した
位を譲らされて上皇になっても絶対的な鳥羽院政の下で崇徳院には何の力もなかった
だが、近衛帝は在位15年で17歳で崩御してしまった

崇徳院側に改めて機会が巡ってくることになったが
あの鳥羽院と美福門院は養子にしていた崇徳院の弟皇子(後白河)を推した
母待賢門院はすでに10年も前に亡くなっているし・・
後白河は自身に皇位が巡ってくることを期待していなかったようではあるが
後白河はその時29歳、近衛帝の異母兄である
崇徳の院政と後白河の親政とが対立することになった
朝廷の中の権力争いは、
摂関家や源氏や平氏も同じく同族の中の権力抗争が表面化対立となった
保元元年、近衛帝の崩御のその翌年7月に鳥羽院が崩御した
同月崇徳院は鳥羽を脱出、鴨川の東、白河の御殿に移った

その時、鳥羽には二つの塔があった
美福門院の墓所となるべき塔であったが、近衛帝が先に亡くなった
近衛天皇安楽寿院南陵これがその一つである
鯵庵(R5.11.15)

# by ajiankyoto | 2023-11-15 11:32 | 崇徳院 | Comments(2)

待賢門院の墓守

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多くの人生の物語を整理したのが歴史なのだ
歴史はほぼ政治史だが、この時代は生々しい
保元・平治の乱と言うのは日本歴史の大きな曲がり角になった
家族同族骨肉の戦いが特徴である
今回は崇徳院の母、皇后藤原璋子(しょうし)、待賢門院だ
絶対的権力者白河院を養父に、同じく鳥羽院の皇后として
なお、崇徳院や後白河院の母でもあった
崇徳院は鳥羽院の子ではない・・と疑われたところから
崇徳院の悲運が始まり、実の兄弟が争うこととなる
証人は二人の母璋子ただ一人なのである

仁和寺の南、御室から花園へ下ってくると二つの御陵がある
一つは母、璋子(待賢門院)の花園西陵である
少し行けば待賢門院の娘統子内親王(上西門院)の花園東陵
住宅に囲まれて同じ小山にある
共に、最後は法金剛院で最期を暮らした母子である
もちろん比べるもののない美貌の持ち主である

西行の悲恋の相手は20歳近く年上の璋子だったと言う説がある
おかげで璋子が亡くなってから45年も生きていたわけだから
何度か法金剛院や御陵にも参ったことだろう
待賢門院の悲運は自分の亡くなった後にやってくる
実の弟が母を同じくする兄を滅ぼすことが悲運でなくて何だろうか
骨肉相争う・・待賢門院は知らなくとも西行は現世でしっかり見つめていた筈だ
絶対的権力者と絶対的美人の平安絵巻はここで終わるのである
相手を桜に例えるのはそれが悲恋だからである
残念ながら西行は物語を語らなかった
ヒストリーはストーリーを語源にしている?これダジャレ
美しいと言うことから悲しみが始まる人もいる
鯵庵(R5.11.3)

# by ajiankyoto | 2023-11-03 08:54 | 崇徳院 | Comments(0)

柿を食いに熊が来る?

柿を食いに熊が来る?_b0355451_17461263.jpg

熊の出没で庭の柿の木を切らざるを得なくなった!!!
柿の木は大木になりそう簡単に切れるものでない
ある県のある町では役場が代わってまで伐採すると言う
熊が冬眠するまで柿の木の伐採に支援を続けると言う
そんなニュースだ
私だったら・・絶対に承服できない
柿の木のある里こそ守るべきではないだろうかね
頼むからほかの方法を考えたって

元々田舎ではサルも烏も柿が好きである
熊の罪を柿の木に被せることはない
鯵庵の里は丹波栗の産地である
熊が寄ってくると栗の木も切れと言ったら・・
明日にでも市長や町長はリコールされる
熊は完全な菜食主義者なのである
仕方なしに覚えた肉食で驚くほど凶暴になる
人間が熊の遺伝子まで変えるとこれだけ言われているのに・・
里へ下りないようにすればいいだけなのに

何だったら柿の実、山へ持って行ってみな熊に進呈してやってもいい
食うもん食わなければいつまでも冬眠すらしないかもしれない
熊のことも知らないし自然も大事にしない
少なくとも私はそんな町の住民で一生終わるのはお断りである
外敵から住民や住民の平和な生活を守るのが行政の役割である
もっと効果的な方法を考えたって

ついでながら・・
ひょっとしたら行儀の悪いインバウンドになす手がないのと同じことかも
そのためには住民の方が辛抱せよと言っている
それでも凶暴になった熊の来ない町で暮らせるなら幸せかもしれない
他にも冬眠しない動物がいっぱいいるがやっぱり都会で暮らしたい
と言う心になる
鯵庵(R5.11.1)



# by ajiankyoto | 2023-11-01 09:13 | 都市 | Comments(0)

鞍馬土産

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9月~10月、花が終わればその実の収穫ができる
少々面倒だけどシソの実をとって佃煮にする
茶色になるまで残しておくと種が落ちて翌年も多くのシソができる
オオバと言ったり青シソと言ったり、梅干しや志ば漬けの赤シソもある
赤シソは夏の暑さから自分の身を守るために赤くなる、と言うことだ
シソは紫蘇と書く、その紫はアントシアニンと言う天然色素らしい
アントシアニンは肥満防止に良い・・?
日本の夏に欠かせないのがシソである
秋になるとシソの実を佃煮とする
農薬を使わない畑ならシソの葉を漬けてジュースにする
シソの実佃煮も、私が酒飲みだから・・家内の母が作ってくれたこともある
あるものを上手にいただくのが太古からの野菜文化だ
日本は野菜の国だ、自然と栽培の隙間が日本人の原点だ
山椒、フキ、シソ、蕎麦、大根、ごんぼ、みな里の土がつくる
鞍馬は霊山、その里の土と空気に霊気の匂いがある
(※写真は鞍馬土産に買ったシソの実佃煮
シソの実も今は流通している、このシソの実は中国産の表記があった)
鯵庵(R5.10.31)

# by ajiankyoto | 2023-10-31 12:00 | 野菜主義 | Comments(0)

雑草か悪党か

雑草か悪党か_b0355451_21033741.jpg


悪党と言いたい雑草がある
都会にも田舎にも空き地があればはびこる
途中で折られても、それだけならなお大きくなる
ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)である
根だけ見ればごぼうに似たところがあるらしい
この時期実が熟す
ところが、こやつ茎も実も、根も葉も猛毒である
中枢神経がやられて麻痺がおこる、呼吸ができなくなったりするとある
アメリカ生まれでアメリカでは役に立ってたことはあるが
日本では今のところほぼ役に立たない
山菜のヤマゴボウ(キク科)と混同することがあるから危険だ
有用と言うところまでいかないが生け花の材料に使われる
最初に使ったお花の師匠が誰だったかなど私は知らない
生け花の心には偏見や先入観は不要だろう
花も若い実も趣がある
写真のように熟すとブルーベリーのようだ
この色素や毒も研究によっては有用植物になる可能性はある
田舎暮らしのままではただの不良雑草で終わりそうだ
雑草と言う名の植物はない・・?!
あるいは都会なら悪党ゆえにモテる??と言うのもあるな
鯵庵(R5.10.30)

# by ajiankyoto | 2023-10-30 22:00 | 都市 | Comments(0)