2018年 01月 28日
水仙の香り

しかし、水仙にとってはそれは単に名前である
ギリシャ語のナルキッソス、学名はナルシサスという、英名でもナーシサスという
ギリシャ神話の美しい青年が自分に恋してスイセンの花になってしまったという話に基づく
日本人には遠い話であるが、それゆえにナルシスト(またはナルシシスト)、ナルシズムという皆さんが知っている言葉になる
実は葉にも球根にも毒があるからかもしれません
多くの園芸品種もあるスイセンには迷惑かもしれない・・
「愛」とは執着する心を言い、近世までの日本文化には愛と言う言葉はあまり普及していません
執着する心とは、どちらかと言うと負の心理です
むしろ日本人の宗教は執着する心から逃れる修行をしてきました
キリスト教伝来の言葉としてメジャーになりすぎたのではないのかと思ったりします
日本人には日本水仙です、花の名としては中国由来の仙人の仙の方がしっくりきます
寒い時しかもお正月に似合う花です、花言葉に関わらず多く人に愛されています
それだけで十分です
スイセンの香りは複雑ですが、透明感のあるヒアシンスに似た成分が強い香りを作ってます
香水や化粧品の研究家にとっては重要な香りです
昔、あの一休禅師は「美人の陰には水仙の香りがある」と書いて残してます
間違っても花言葉などにひかかるような玉ではありません
でも、そこを水仙の香りを持つためにはどうしたらいいのでしょうね
それでは、美人でなかったら何の香りでしょうか、複雑な香りでしょうね、気になります
自己愛などと言われるとスイセンは照れたり、、ひょっとしたら迷惑してるでしょうね
やはり香り高き日本女性の姿ではないでしょうか
鯵庵(30.1.28②)