おてしょうの文化

b0355451_08150954.jpg
"てしょう"とは天塩(てしょう)皿のこと
一部に方言と勘違いされているが、"天塩(てしょう)"が標準日本語である以上"おてしょう"も方言ではない
天塩とは天塩皿(てしおざら)の略、元々は小さな皿に塩を持ったものと辞書にある
そうなんだけど、今で言えばただの小皿、取り皿のこと
京(ここいら)では”おてしょぅ”と発音することが多い

死語になりつつある?・・が、”天塩(てしお)にかける”と言ったらわかる人は多い
かけるのは天塩皿にもられた塩である、愛して自分の手で大事に育てることである
和食がユネスコの無形文化遺産に登録されている
まさに料理人が天塩に掛けて育ててきた和食文化だろう

たしかに懐石料理などは和食を代表するものかもしれない
しかしながら懐石料理には゛てしょう”は不要、出る幕もない
一方、小料理屋や家庭の料理や特におせちなどには大いに出番がある
テレビで上品そうに手皿(手を皿のように使っている様)を多用する人が居るが、
あれこそがエチケット違反なんですよ、そういう時こそ〝てしょう″を使うべき
宮廷料理以外全て家庭料理である
10年も修行しなければならない懐石料理も家庭料理なのである

和食の定義には、”おてしょう"の文化が不可欠だと小生は思っている
"おてしょう”を大事にしない和食文化は単に観光化し姿を変えていくだろう
家庭料理を大事にしない限り行方を見失うかもしれない
むしろ取り皿を使用するエチケットが残っている居酒屋の方に家庭料理を感じる
それでも、取り皿は通じても"てしょう"という言葉が通じなくなってしまったのを残念に思っている
写真は和傘(料理屋の看板ぐらいにしか使い道がなくなった?)
鯵庵(30.1.26②)


[PR]
by ajiankyoto | 2018-01-26 10:42 | 京都の水 | Comments(0)