2021年 11月 29日
すぐき(酸茎)と京女のDNA
12月の上賀茂神社は空が青くても時雨れる、そんなところだ
天秤棒に重しをぶら下げてテコの原理でつける樽が置いてあった
「京の上賀茂すぐき倶楽部」とある、すぐきの株を葉とともに樽に漬けるためだ
その後、室に入れて保温し乳酸発酵(にゅうさんはっこう)させる、独特の色合いと味になる
葉も刻んで食す、カブは半月状に薄めに切って食す
京都の漬物はその野菜の特徴を活かしたこったものが多い
漬物文化の、それがまたお正月前の時期にちょうど出回る訳である
昔は上賀茂の農家の女性が街中に売りに来ていたらしい
トラックで市内に店を出しているのがよくあったが、それも今はないかもしれない
真空パックしたものなら市内の大きな漬物屋でならたいてい手に入る
生の新しい上賀茂のものは意外と高い
大体目方で売っているので注意、100gで400円程度、一つで中ぐらいのものなら大体2000円以上はする、大きなものは高いから半分に切ったものが多い気がする
このすぐき、絵を見ていただいた通り、カブである、カブの変種である
カブは中央アジアから中国を経て我が国に伝わってきたとも言うが、奈良時代にはあったようだ
アブラナ科は交雑が盛んにおこなわれるので、江戸時代には多くの種類のカブが各地で作られた
今は日本列島東西合わせて80数種生産されているようである
滋賀県の日野菜や赤かぶ、京都の聖護院かぶらもその一つである
このスグキナもその一つである、が、ほとんどすぐき漬けに利用される
300年前くらいに上賀茂の社家のみで栽培・加工されていたされたという
近代に入って上賀茂の農家でスグキナの種と乳酸発酵の加工の工夫が引き継がれてきた
11月、12月になると一面スグキの畑であるが、それでも多くのスグキが畑に残される
春になればスグキの菜の花の花盛りでもある、種を取るためである
だから、上賀茂の農家では他のアブラナ科の野菜を育てないという
農家それぞれが自分の家のすぐきの優良な種を守っていっているとあった
それが伝統漬物である所以である
しかも、その上賀茂の漬物の発酵菌からスーパーな乳酸菌が発見された
京都の女性の美しさはこれだったのかと言われた??
たかが漬物と言う勿れ・・
すぐき菜もすぐき漬けも京都生まれ、すぐき発酵の乳酸菌「ラブレ」も京都上賀茂の空気の生まれである
少し昔、健康な京都の女性に代わって吉永小百合がテレビコマーシャルをやっていた筈だが・・
すぐきだけで冷酒2合はいける鯵庵(28.12.16)
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hirokazusazanami at 2016-12-16 18:22
上賀茂神社の入り口になんとか言う漬物屋がありますね。
いろいろな漬物が売ってますが、すぐきは、一つ400円かと思いきや、100gでっせ。そして、土産物店で売って小さな物やなくて、たいがい500g以上ある大きな物ばっかりですわ。肉並みの食材ですね。高いけどそれだけの値打ちあります。うまい。ついつい買うてしまいますね。
いろいろな漬物が売ってますが、すぐきは、一つ400円かと思いきや、100gでっせ。そして、土産物店で売って小さな物やなくて、たいがい500g以上ある大きな物ばっかりですわ。肉並みの食材ですね。高いけどそれだけの値打ちあります。うまい。ついつい買うてしまいますね。
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ajiankyoto at 2016-12-17 16:46
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asahinahikari at 2016-12-17 21:35
こんばんは
相方さんの関西勤務の折にお土産としてよく買って来たのが
京都の漬物です〜スグキ・千枚漬けなど色々と〜
スグキは畑で作れませんけど聖護院カブは作って真似事の千枚漬けを作って食べています
伝統野菜の種取り〜成る程と大変勉強になりました
相方さんの関西勤務の折にお土産としてよく買って来たのが
京都の漬物です〜スグキ・千枚漬けなど色々と〜
スグキは畑で作れませんけど聖護院カブは作って真似事の千枚漬けを作って食べています
伝統野菜の種取り〜成る程と大変勉強になりました
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ajiankyoto at 2016-12-17 22:21
> asahinahikariさん
いつもありがとうございます
全国どこでも土地のものを大事にしています
いいものは交配で出来ますが、それを固定していくのが難しいみたいです。花も野菜も動物も人間も・・です?
いつもありがとうございます
全国どこでも土地のものを大事にしています
いいものは交配で出来ますが、それを固定していくのが難しいみたいです。花も野菜も動物も人間も・・です?
by ajiankyoto
| 2021-11-29 08:21
| 野菜主義
|
Comments(4)