2017年 05月 23日
大津から京へ入る道⑵

インターネットで検索すると「走り井餅本家」というのが出てくる
そのHPによれば「走り井」とは、この逢坂山から湧き出す清涼にして冷気凛々たり、とある、井戸の名前であることが分る
餅の方はこの「走り井餅本家」によって製法は守られている、とある
走井茶店は歌川広重(ひろしげ)の東海道五十三次大津に描かれている
茶店の前を牛車が米俵を積んで通るの絵である
それはさておき、このHPがなかなかによく出来たもので、この辺りの歴史に詳しい
小生も実は「車石(くるまいし)」を調べたくて見つけた
このHPによると(説明がないが寛政9年(1797)出版の東海道名所図会)同じような構図ながら牛車(ぎゅうしゃ)が専用通路を通っている。
実は車石というのは舗道石のことであるが、当時の大量輸送に欠かせない牛車の通行のために敷いた石のことである
それだけでなく人や馬の通行する歩道と区別し堀下げて通行の安全も計っていた
これは実は相当な大事業である
しかもこれは日本には数少ない舗道文化である
残された石を見れば轍(わだち)の部分が大きくくぼんでいる事がわかる
賢明な読者はすでにお気づきだと思う
くぼんだレールの役をしている
わが国最初の軌道文化だとも言える
この車石道は、伏見(港)から京へ入る竹田街道にも、下鳥羽や淀(港)から京へ入る鳥羽街道にもあった
この項続く
鯵庵(5.23)