2019年 06月 02日
下種(げす)の勘繰りよく当たる
不倫好きの人のために弁護すれば、不倫イコールゲスということではないのだ
この場合は「下種がした不倫」ということなのである
下種(げす・下衆・下司とも書く)とは振る舞いなどに品性が感じられないことを言う
そういう振る舞いを言うし、そういう人を言う
昔、職場でこの言葉が好きな上司がいた
仕事の謎が解けないときは、下種の勘繰りこそがが当たるというのが持論だった
こちらが下種になって勘ぐれば、相手の狙いや気持ちや腹の底が手に取るように解るという
下種の勘繰りというのは、ひがんで邪推することなのであるが・・
邪推の方が正しいことが多いというのだ
世間は打算と欲の二つで動いている???
「下種の勘繰りよく当たる」という
サラリーマンの哲学の一つだと小生今でも思っている
物を考えるのにまた人と付き合うのに高き清きところでは誤りの元になる
心構えの始まりは下種なのである
世間のほとんどはまだこの段階(下種)なのだ
そう思えば解ける話が多い
暮らしもそうだし、仕事もそうだった
テレビで見てる話題もそれなら分かる
世間の商売もそうだし、官僚でも政治家でも同じことだ
そこらじゅう・・下種っぽいのだ
下種の寄り合い、下種の忖度しあいである
下種っぽい世間なら下種の勘繰りの方が当たるのはあたりまえ・・だ
下種とは仏教用語である
初めて仏に触れたものに仏が種を下し与えることである
なお、やがてその種は熟し最後に花が咲く
このことを「種熟脱(しゅうじゅくだつ)」という、法華経の教えである
小生に下種の種を植え付けてくれたおかげでこんなブログを書ける
余談ながら・・その上司は田舎へ引っ込んで住職が逃げた寺の守をしている
売れるものは早くに売ってしまった
生活が出来なければ坊主も逃げ出す、「明治の廃仏毀釈がまたやってきた」・・と言っていた
その話も聞きたかったが、その上司ももはや音沙汰がない
鯵庵(1.6.2)
by ajiankyoto
| 2019-06-02 18:08
| 往生
|
Comments(0)