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醍醐寺は伏見区だけれど/市内バス事情③


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京阪バスの山科急行で醍醐寺へ、京都駅八条口から約30分で行ける
醍醐寺は奈良から伏見を経て逢坂の関へ向かう古代からの奈良街道に面してある
醍醐山は修験道の霊場、醍醐天皇の時代に祈願寺となって発展した
修験道は、山岳信仰である
日本独自の宗教感で神仏習合の最も顕著な例でもある
真言宗の修験道はこの醍醐寺がいわゆる元締めである
室町時代には権勢を誇った醍醐寺であるが、応仁の乱で廃寺同然であった
秀吉が三宝院の再興に援助した
それが醍醐の花見である
明治になって、神仏分離の政策によって修験道(修験宗)は廃止された

その秀吉は伏見を隠居城にして京都・大坂と全国に睨みを利かしていた
伏見から醍醐寺までは奈良街道ですぐである
ここは伏見文化圏だとも言える
このあたりは山城の国宇治郡という
宇治川の右岸を宇治郡といった
そのうち旧東海道に近接する旧山科村あたりが東山区から山科区になった
今頃言うが、醍醐の村も醍醐寺も今は伏見区に所在する
だから、取り立てて言えば醍醐まで向かうバスに山科急行の名はズレがある

もひとつこの路線にはズレがある
路線バスだから停留所があるのだが、例の稲荷山トンネルで営業圏が違うのだ
東は山科京阪バスエリア、西は市バスエリア
乗客は同一エリアで乗降りできないのだ
山科エリアで乗った人は山科エリアの停留所では降りられない
その逆も同じだ・・・乗客は必ずトンネルを超えなければならないということになる
これをクローズドドアシステムというらしい
例えば醍醐寺から勸修寺によろうと思ってもこのバスは使えないことになる

それを承知で京都駅から山科への急行バスを走らしている営業努力に市民は喜んでいる
市内中心部は市バス王国でもある、京都駅前には簡単に入れてもらえない
市バス側の条件だろうか?
京都市が以前にも京都バスをいじめて使った手でもある
利用するのはどちらも京都市民なのに要らざる措置だと思うが・・
鯵庵(29.11.16)

by ajiankyoto | 2017-11-16 20:00 | 路線バス | Comments(0)