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明治5年のお歯黒改革(前)

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近世の女性の風習に「かねつけ(鉄漿)」がある、お歯黒のことである
謂れは色々あるが、
明治の初め、あの福沢諭吉が本に書いた
「既婚の女性が眉を剃り落としお歯黒を染めるのは奇異な風習だ」
一方、「眉をつけ白い歯をむき出した女など化け物だと」いう反論を書いた人もいた
その翌年、明治天皇の皇后が率先してお歯黒をおやめになった
一人前の女の証しというのだけど多くの女性があえてお歯黒をつけるのを遅らせていたのも事実らしい
そうなればどうせ明治以降の新生活習慣の中で消滅しただろうと思われる
本(和歌森太郎)に書いてある

一方その同じ項に相撲のことが書いてあった
相撲は元神事だった、土俵は神聖であると
江戸時代になって勧進相撲(興行)で木戸銭をとっていた時代ですら
女性は接近させるべきでないというのが相撲だった
女性は不浄性を含む・・?ということらしい
だが、お歯黒論争と同じ年、旧暦明治5年11月(12月に改暦した)から初日以外は本場所への女性の入場を許したとある
その後確かに約150年相撲は変化がなかったことになる

小生も思う
お歯黒をやめたとしても相撲の見学を婦人に許したとして何にも堕落した訳でもない
堕落などと言うことは逆に謂われなきことにこだわることにあるのだろう
そんなことですぐに何かが無くなってしまうほどのものだと白状しているに過ぎない

(実は、ここらで上手く結論しようと思っていたのが続編がある・・この項続く)
鯵庵(30.4.7)

by ajiankyoto | 2018-04-08 13:35 | 女紋 | Comments(0)