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京都バス大原へ行く(続)/市内バス事情⑦

寺町通・今出川通の交点に近く大原口の碑(道標)がある
ここは出町と呼ばれる
ここから葵橋、御蔭橋を渡り出町柳駅を横目に花園橋を右へ高野川沿いに北上するのが旧の大原・敦賀街道である
八瀬まで叡山電鉄叡山線と並行する
八瀬から比叡山にケーブルカーで登ることが出来る
大原へ向かう途中に花尻橋がある
バス停の前には土井のしば漬け工場とレストランがある
その川向いが花尻の森である

寂光院に隠棲した建礼門院を見張るため頼朝が武士を置いたと言う
ここが大原(あるいは京の)の入り口だからだ
少しこんもりした土地であるが、ここは薮椿の大木が茂る名所である
NPO大原里づくり協会が"春には落椿で一面に真赤に染まります"との立札がある
ここは椿でも落椿の名所なのだ
小生がフィルムカメラを持ってここに始めて行ったのは20年ほど前になる
椿は高野川にかぶっていて清流にも落ちた花も他所にない風情だった
夏はバイクで行ってカワムツを釣ったこともある
落ちた椿がカワムツになるという作り話を信じたくらいだ
思えばそのころは贅沢な椿だった
この頃はそんな看板を出さなければわからないほどに椿の森も褪せている

大原に入れば多くのしば(紫蘇)漬けの店がある
夏野菜を赤紫蘇の葉とともに塩漬けにし日にちをかけて乳酸菌発酵させたものである
だから、生柴漬けは季節で味が微妙に違う
現に今は紫蘇の苗を作ってる頃なのだ
大原の里は都の生活物資の供給源であったが、柴漬けは京都では作られなかった
冬に雪に閉ざされるこの地ゆえのものだという
それが長い間大原の「ちりめん赤紫蘇」の種を守って来たという
大原三千院まで行く満員のバスでもここで降りる人は少ない
しかも橋を渡って椿を見に行く人はほとんどいない
ここからが大原の里
だと思える場所である
写真は石垣ではない、漬物石だ、今は休んでいる
鯵庵(30.4.10)



by ajiankyoto | 2018-04-10 01:00 | 路線バス | Comments(0)