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花もまだ残ってる

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3年前に大従兄弟が亡くなったことは書いた
従兄弟でも20歳近く年齢差があった
大阪の名門獣医専門学校に学んで〇〇県庁に勤務する獣医だった
獣医の仕事というのはほぼ役所に限られていた
馬や牛が家で飼われていた時代の話である
家畜というのは子も産むし病気にもなるのである
50年以上も時代を遡れば家畜の生死に自分らの生活がかかっているのである
農業や養豚の人には慕われはしたが、家族は県内転々と転勤ばかりであった
何よりも公務員としての自覚があって初めて勤まる仕事だった

獣医の仕事はこの数十年の変遷の大きな仕事の一つである
馬や牛から豚になり、犬・猫になりネズミからカメやワニにまで移っていく
動物園なら人間以外の動物は全て獣医の世話になる
なすすべがない鳥インフルも獣医の仕事なのだ
一方、今時はペット病院で衛生的な手術台で不妊手術などで荒稼ぎしているのも獣医だ

四国の獣医学校の認可で政治がもめた
四国では獣医が不足だというし全国の獣医の団体は余っているという
そんなこんなでも、小生はたくましい公務員獣医が育ってほしいと思うが
おそらく入学生が夢見ているのはペット病院の経営だろう
家畜というものが死語になってしまっているのだから仕方がないともいえる

公務員生活というのは極端に地味である
大従兄弟夫婦の庭の整理をして少しは手助けしたつもりだが、いまその庭に主はいない
家族の決定で公務員獣医の妻は施設に入った
人は働いて家族を作る、そしていく分かのものを蓄える
その蓄えをこれからの人生で消費していく
それでもそれはある程度幸せなことでもある
同じ子供を育てるためでも人の為になったのが良かったと言う
結局売りに出してるその家の庭に地植えにしたクレマチスの花が残された
家が無くなってもまだ人生終わった訳ではない
水をやる人がいなくなっただけだ
鯵庵(30.5.3)



Commented by ago1-filo2 at 2018-05-04 10:12
はじめまして、新参者のウフと申します。
日本史好きが嵩じて、京都の大学に通う愚息の
”京都熱”に感染したオバサンです(笑)
鯵庵さんは 私より ちょっとお兄さんでしょうか?
読み応えのある記事の更新を 心待ちにしております。


by ajiankyoto | 2018-05-03 18:29 | 家族 | Comments(1)