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老いてなお危機あり

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組織の幹部の研修には必ず危機管理のテーマが取り上げられる
特に災害の時にはただの話題だけでは済まない
今でもいつまでも「日本には危機管理はない」とも言われる
事件だって同じである、危機管理不足は特にマスコミや国民相手では致命傷になる
危機感のない大学が危機管理の専門学科を新設するというのはある意味時期を正しくとらえて言えるともいえる
ただ、危機感のない大学が危機管理を講義できる教授陣を揃えられないことは容易に想像できる
もちろんマスコミだって、我ら市民だって同じことだ
色々話題のある中で危機管理に成功した例の話を聞かない
何が危機管理なのかを分かっていないともいえるのだから仕方がない


速やかに情報を拾う(感知)
正しく判断する(解析)
次は、ひたすら謝る(解毒)
後で、成果ある反省(再生)
という、ステップが順序良く必要だという
多くの場合世間の常識や期待とズレた認識にいつまでも気付かず
なお、"仕方なく謝る"ものだから、改めて罪の意識を疑われてしまう
謝っても謝っても謝ったことになってないのは世間の日常参事ではあるが
理屈ばかりで生きて来た人や会社は、そんな時に限って一つも論理的でない
火に油を注ぐことの方が多い
ひたすら謝るということは、毒消作用なのだということがテーマであった

小生現役の頃の話だが・・
危機管理は本能との闘いだという講師がいた
人間の組織だから、大きな危機の時に二つの本能に支配されるという
一つは、闘争本能であり、
一つは逃走本能である
こういうのは研修の常とう文句ではあるが・・二つとも"とうそう"という韻であるから覚えやすい
"闘うべき時に逃走し、逃げるべき時に闘ってしまう"という
それは、謝るという段になると必ず表れるというから・・そういうつもりで見ておればいい・・
と教えられた
その眼だけが自分の勉強になると教えられた

その眼が曇りかけてもなお、毎日テレビで教材にあふれている
強引にトップに上り詰めた人が人目にさらされて裸にされる
余りに事例が多くなるのに慣れてしまうのも危険だと思い出した
会社を辞めてしまえば・・
人の人生様々なんだけど、それでは今の生き方を教えてくれる人もいない
思えば、危機管理はこれからなのに・・

何でヤドカリかと言えば・・裸になればいかにも危ない
鯵庵(30.7.18)

by ajiankyoto | 2018-07-18 20:08 | 翁草 | Comments(0)