2024年 08月 10日
水子も帰ってくる/京都の盆の過ごし方
広く考えれば地球上の子供達の数万倍の水子がいると説く坊さんがいる
そう言われなくとも、特に男性は水子供養と言われて無関係を装うことは出来ない
この世のことで全てのことをなかったことには出来ないのだ
このままの形で許してもらえるならこの際許されたい
と思わされたとて仕方がない
水子地蔵もお参りくださいと坊さんに勧められることになる
青春時代からずっと・・胸に棘さすことばかり・・
知ってしまえば、やはり悪いのは自分であると思う・・
閻魔大王は複雑な神様で、この世でもなしあの世でもなし、冥界(めいかい)を支配する
それでいて、地獄からでも救い上げてくれるという地蔵菩薩の化身ともされる
そんな時にすがれるのは閻魔大王か、それ以上に地獄にも顔の効く地蔵菩薩なのである
宗教は哲学を俗化したものとも言える
哲学だけでは多くの人を救えない
俗っぽくても仕方がないのだ
佛というものはどんな姿にでもなるスーパーな存在でなければならないし、
何にもまして何万・何千と言うお寺とお寺の家族も養わなければならないのだから
それがお盆の了解事項なのだ
余談ながら、この閻魔さんの縁日は1月16日と7月16日
今はほぼ死語になりつつあるが、この日は「藪入り」とも言う
お盆の7月16日は昔は嫁や奉公人が実家へ帰ることが許される日
閻魔さんありがとうと心に言いながら奉公にあがった少年・少女が日頃の辛さを忘れて親の顔を見に行ったのもお盆の過ごし方である
それも閻魔さんの功徳である
庶民には佛も俗っぽいほど好かれるような気がする
鯵庵(R6.8.10)