2018年 10月 01日
ある骨董商(後)
それがあろうことに、再婚することとなった
まあまあ、それはいいけどと思う間に、実はと語る・・40代の再婚相手に2人の娘さんがおり、″連れ子″で面倒見ることになったというわけだ
下の娘さんがまだ高校生で、どうしてもこの家に一部屋与えなければならず、部屋が足らなくなった
我ら写真会がその部屋を使っている、乙女の部屋と供用するわけにはいかんと言うわけだ、当たり前の話でもある
写真もやめて何よりも新しい(孫みたいな)娘さんを立派な女性に育てることに最後(?)の情熱を傾けると言われたら、我らも応援せざるよ得ない
彼なら、今からでも当のお相手だけでなく、かの高校生乙女にも人生の幸せの一端の情を感じさせてやれるに違いない
かくしてY氏は再度、生活の人として骨董商に専心し、写真クラブは瓦解することとなった
趣味より生きることが大事なのは当たり前である
沢山のことを教えてもらった
その中で、一つ、″趣味はあくまでも趣味である、生活の糧にはならない、人生と引き換えてはならない、必要なときにはいつでもやめること″という
でも、女の血はY氏に気にすることなく母と娘で継いでいけばいい
Y氏はやもめ暮らしとはいいながら、子供も孫もいる
やもめも趣味だったのかもしれないし、ひょっとしたら母娘の面倒を見ることも・・???
我らが真似をする必要はない
その時どうするかを自分で決められる力を持っていることが大事なのだ
Y氏は"踊る阿呆"になろうと思っているのだ
私もそれが男の性(さが)だと思っている
あれから5年たったが、伝え聞く限りY氏はまだ骨董商に励んでるようだ
鯵庵(30.10.1)