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たぬきが負けた訳

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各地で讃岐(さぬき)のイメージのうどん屋がはやっている
いいところではネギだけでなく天かすも入れ放題でそれが人気の元である

関東地方では元々うどんやそばに天かすを乗せたものをの〝たぬき″と言ったらしい
たぬきといえば大阪では油揚げを乗せたそば(きつねうどんのそば版)のことになる
それが京都に来ると、刻んだ油揚げの上から葛餡(くずあん)をかけたものを〝たぬき″と言う、だからたぬきうどん、たぬきそばというわけだ
各地でそれぞれ別のイメージでたぬきの愛称が使われる
たぬき系の具材をあげると・・・かき揚げ、天かす(揚げ玉)、油揚げ、に京都の刻み油揚げに葛餡などなどある
ややこしさのついでながら、京都ではきつねとは〝キザミ″を言う場合がある
大阪きつねと言うた場合にあの〝きつね″になる
こんなややこしいことになったのは、〝天かす″のせいだと言う話なのだ

立ち食いそば店もうどんもそばも一緒に商ってるのがほとんどだし、
結局は天かすぐらいは無料なのが当たり前になったわけである
無料のものに名前は不要なのだ
かくして、まず東京系タヌキが滅んだ
無理に天かすを有料にすればこちらではハイカラうどんになる

また、客と店とが違うイメージを持っていると具合が悪い
元々本場讃岐にでも”たぬき”の名前が定着しておれば話は別だったかもしれないが・・
要は、全国展開にあたっては誤解の元になる名称(たぬき)が宙に浮かされたわけである
それが〝たぬき″である
最初に天かすに絡んだことが敗因である
東京方面の「うどん」が、特に「たぬき」と「天かす」の相性が悪かったのだ

このたぬきのカット、鯵庵のもう一つの顔です
続編あり
鯵庵(31.1.24)

by ajiankyoto | 2019-01-24 16:16 | 大衆食堂 | Comments(0)