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次は自分の番だ(葬儀)

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詩吟葬ということになった
故人が詩吟を好んだことと詩吟の師範をしていたことでその仲間がよく集ってくれたからである
お経は一切なしだ
○○家の表現もやめた
故人の個人としての人生
何でも出来た人だったけれど詩吟は大きな一つだった
私は母の詩吟を聞いたことはない
詩吟の名がそのまま戒名になった

人生って何で表現できるかと言うことだろう
生まれて親がおり
学んで友がおり
異性と契って家族があり
生活があれば仕事したり
仕事が自己表現の場になったり
思わぬ事故で怪我があったり
病気だってあるかもしれない
それでなくとも曲がり角ばかりだったのだから
そんなことをしながら多くの人は
家族や社会の歯車に甘んじている

長い人生だからと言って
人生の半分、3分の1だけを切り取るコトは出来ない
だが、何で表現するかだとしたら
圧縮出来るものがある方がいい
家族と言う縁も大事だが他人や社会の縁はもっと大事だ

県を束ねる人を柱に10人の合吟が母の引導になった
それなりに元気な時の母を慕ってくれた人ばかりだとすると異存はない
人は名ばかりではない
が、名は人である
俗名が戒名であっても異存はない

人生、烟(けむり)の如し
遺品も遺産もない
そんな母の最期に居あわせてなお人生を演出してやれることができれば肉親としても異存がある筈はない
鯵庵(1.9.2)

by ajiankyoto | 2019-09-02 08:11 | 家族 | Comments(0)