2019年 09月 13日
往生
死後生まれ変わるのを後生という
人が死んで次の生を受けるまでの49日間を中陰という
生前の善悪のまだ定まってない者は7日ごとに転生し、
7度の49日を経て必ず他所に生まれると説かれてる
古くから一般庶民にも広がった死後感である
ひょっとすればまだ地獄で閻魔大王に生前の罪を裁かれている時期かもしれない
納骨は葬儀の最期の儀式なのである
我が家は東本願寺の門徒である
親鸞の御廟、大谷祖廟に納骨してやるのが私と母との唯一の約束だった
20年ほど前に21歳で亡くなった我が息子もここにいる
実は、その次の年に82歳でなくなった父もここにいる
今時は、離婚した母も同じところに・・という人はいないはずだ
ましてや親鸞聖人の御廟の足元に、もっと言えば東山の樹林の中で土となる
数年もしない間に、遺灰は気化しやがて土になる
生前の善悪など死とともに気化してしまっている
しかも、ここは浄土に一番近いところでもある
日本中から毎日多くの人が納骨にやってくる
それこそ母にとっては願ってもないことだ
私たち夫婦は先に逝った息子に母を預けたつもりだが・・
母も息子も俗世間では互いに面識がない、そのことだけが心配だ
いずれ私が行くまで待ってもらうことになるのかもしれない
というのが個人的感傷である
(1.9.13)