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世間虚仮(せけんこけ)

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今、京都で「聖地をたずねて」展が開かれている
室町時代に始った西国三十三所の発生を追っている
三十三所は六観音(七種の観音)を本尊としている観音の霊場である
その第一が最も南に存在する青岸渡寺である
この仏は如意輪観音である
この写仏(絵)は日本画家丸山岩根画伯の画集から写した
実物ははるかに大きいが私のものはそれを本(実際はハガキ2枚分)の大きさに省略・縮小している
仏を人間臭く描けているからだ
私が写仏(模写)を始めるきっかけになったのが、この京都・大阪に縁のある丸山岩根氏(1999年没)の画集を古本屋で手に入れてからだ
鯵庵(2.9.1)
新切流はがき絵(写仏編)もどうぞ

<閑話休題>
聖徳太子の言葉「世間虚仮唯佛是真」(せけんこけゆうぶつぜしん)と読む
飛鳥と言われる時代に世間という言葉が生々しい
今も世間であるコロナが横行しているのも世間である、まさに世間と世界が同じ意味になってしまってる
科学がこれほど進んだと言いながら疫病が蔓延する政治矛盾に直面している
その一方で、太子が政治の基本に置いた宗教が無力化してしまっている
聖徳太子や聖武天皇の時代に戻ることがいいのでもない
戻るって、どこまで戻る
まさか江戸時代に戻って鎖国するそんなわけにはいかんし
ちょうど終戦後の昭和の後半ぐらいがいいのではないか
慶応・明治・大正・昭和・平成・令和と仮に生き続けている人がいたら、
戦後皆、否応なく新しい生活を始めた、世界観や階級や宗教という価値がいっぺんにひっくり返ってしまった・・ときにまで戻るべきではないかと、言う人もいる
そんなことはあり得ないし・・・しかし、祈り、それが巡礼の心である、と私も思う

by ajiankyoto | 2020-09-01 20:39 | 閑話休題 | Comments(0)