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キンカンと折檻(せっかん)

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キンカンの効用は大きい
「ミカン・キンカン・酒の澗、親の折檻(せっかん)子はきかん」
折檻よりは効きそうだ
折檻という言葉が死語になる
辞書で折檻をひくときびしく叱ること、肉体を苦しめこらすこと
とある
折檻の本来の意味は、言葉や理を尽くして相手を諌めることである
諭してきかせることである

<閑話休題>
宮崎の友人からキンカンが届いた
宮崎はキンカンの出荷が全国の75%である
特に梅が咲くこの2月はピークである
我が家ではキンカンと米酢と砂糖を15分程煮てキンカン漬けを作る
酢がとんで自然な甘味になるのが不思議だ
風邪、特に今年はコロナ予防である

も一度<閑話休題>
「わきまえない」というのがはやった
「わきまえる」ということは人間だけの美徳である
が、つるし上げ言葉として使われる
どこかで「ききわけのない」という言葉と混ざったところがある
語彙(ごい)というものが極めて貧弱になった
同じようなことが「虐待」でも起きる
虐待は弱いものを暴力でいじめること
叱ってるのではない
「叱る」ということは相手のためを思って強く言いきかせること・・・・
おかげでこの世間、叱るということが難しくなりつつあるように思う

国語学者は全てが曖昧だという
言葉は生き物だから変化していく
語彙が少ないから、何でも「大丈夫」だと言う
本来相手の思いを汲んで述べる筈の言葉が自分の都合を言っている
曖昧なのはそこなのである
ミカンが自分のことをキンカンと言ったっておかしくない時代が来る
「ミカン・キンカン・酒の澗、親の折檻(せっかん)子はきかん」
ミカン、キンカン、酒の澗、みんな一緒になったのでは
最初のことわざが面白くなくなる
鯵庵(3.2.27)

by ajiankyoto | 2021-02-27 10:04 | 翁草 | Comments(0)