2021年 04月 11日
葬儀のレール(12)死亡届
死亡した人の名と死因について書かれたものである
人には死というものがある
生物学的、あるいは医学的な死というものを法律に基づいて証明するものである
医師又は歯科医師にだけ許された行為である
診察によって死亡の原因を明記しなければならないから当然のことだ
高齢者に限り老衰と言うのがある
自然死なのだが、直接的な死因と併記される
これによって法律的に初めて死になる
私の父母は病院で亡くなった
当然主治医が書いた
息子は事故死だったので警察に依頼された医師が死体検案書を書いた
どちらも医療行為であり文書料の名目で有料である
この書類は死亡届と一体になっている
死亡届はまた埋葬許可申請と一緒に行われる
とにかく不審死や行き倒れなど事件性がなければ極めて事務的な手続きである
誰かが市役所に届け出なければならない
身内の居ない孤独死だったら、大家さんや病院の仕事になることもある
普通、病院、後見人、親族、家族、長男ということになってきて分かり易く言えば喪主の仕事である
当然のことながら、後で役所への届けは他に年金のことやらなんやらと当面面倒な事務手続きが進む
が、もちろん大家さんには関係ない、相続人の話ではあるが、それは後でいい
死亡届が葬式のレールの最初の仕事なのである
手続きに問題がなければ「火葬埋葬許可書」が役所から発行される
だから、この手続きだけは跡取りの人がした方がいい
市の火葬場に連絡して火葬の手続きは完了する
が、遺体の安置と運搬は自分ではできない
葬儀屋に依頼しなければならない
それを業界では最低限の葬儀、「火葬式」「直葬」と言ったりしている
葬儀屋に足元を見られたくなかったらきちっと流れを知ることである
火葬を終え、火葬済みの印をついてもらったら遺骨となる
何度も言うように「遺骨」は実は形の少し残った灰である
遺骨を必ず引き取らなければならないとは限らない
それはまた別項で述べたい
ただ、その手続きを得ない遺骨を所持したらそれは刑事事件になる
鯵庵(3.4.11)
by ajiankyoto
| 2021-04-11 12:00
| 葬式のレール
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