2023年 02月 15日
(10)ゴールドプラン前後(その1)
私の父は70歳を超えてパーキンソン病を患った
それまで健康で一人でマンション暮らしをしていた
難病と言うのは言うてみればどんどん進行する病気なのだ
歩行も困難になり常に介添えが必要になる
デーサービスではちーちーぱっぱをしないと言って叱られた
動けなくても病状が安定していると言われたら入院も出来ない
施設はと言うと難病の人はとても扱えないという
制度の隙間にはまり込んだ状態だった
当時病院に併設された老人保健施設は自宅復帰を目指す施設であり
短期間の入所しかできなかった、それでも・・
一人で暮らせないので京都の私の住まいの近くにアパートを借りた
年寄り一人には貸せないと言われて私の家族は交代で泊まり込みに行った
高校生と中学生の孫に泊りに来てもらうのがその時の父の最大の救いでもあった
父は自宅のマンションを長い間留守にして、病院、老人保健施設、私の近くのアパート
病気に大きな波があり、そのために何度もその繰り返しだった
医療・介護・住居とその負担は私にも大きかった
介護ヘルパーもいない、介護保険も何もなかった
肉親の介護に家族が疲弊する、庶民にその問題が大きくのしかかっていた
・・・時代があった
(この項続く)
鯵庵(R5.2.15)
by ajiankyoto
| 2023-02-15 18:00
| 昼寝の寝言
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