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(19)何処で暮らす③

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制度の話である
65歳を超えて介護保険を利用することができる
そのためには要支援・要介護の認定を受けなければならない
市役所やもしくは「地域包括支援センター」(民間)に相談・申請する必要がある
判定は専門家や主治医が行い、なお、認定のための審査会が判定する

病気や骨折で入院し、何とか退院できたけれど・・・
と言うのがきっかけだったというのが多い
車いすが離せなくなるということになれば、何かと介助が必要になる
家族で交代で介護しているうちにいつか認知症も進んでくる
一人で立ち上がることも出来なくなって、食事も、トイレもとても一人ではできない
入浴や着替えも素人では介添えできない・・
デイサービスとか入浴サービスなど施設でしかできなくなってしまう
常時目を離すこともできなくなった、とすれば自宅での介護も限界になる
排泄の世話が境目だと言う人が多い
その段階で概ね要介護3の段階かもしれない
やっと老人介護福祉施設、いわゆる特別養護老人ホームに入所の資格を得る

要介護2の状態との大きな差は自力で立てなくなり、なお
理解力や思考力が低下、認知症の症状が顕著になっていることが多い
その時になって認知症の進行の速さや認知症と言う病気の怖さに気づかせられる
家族の元を離れて一人で暮らすことになるのだが、ただの独り暮らしではない
認知症が進むと極端に現実生活の実感は薄れてしまう
快癒して家に帰るということは期待できない
落ち着いたところが、終(つい)の棲家(すみか)となるのである

私たち夫婦の母は二人とも施設から病院に移ってそこで亡くなった
病院は介護はしないし、介護施設では治療はしない
だが、介護と医療には明らかな区別がありながら、重なるところも隙間もたくさんある
介護施設と病院を行き来しながら徐々に弱っていく
というパターンが多い、と言うことだ

要介護3以上になれば必然的に行くべきところが限られるのが現実だ
そのことを決断しなお説得するのが家族の最後の役目になる
多くの人が姥捨て山(うばすてやま)と言う言葉が脳裏をかすめるという
そのくせ、入所のための順番を待たなくてはならない
・・・のである
『どこで暮らす』と言う私のテーマは実は要介護に至るまでのことなのである
自分で選択できる範囲がそこらあたりまでであるからだ
要介護3以上になって、なお、民間の「有料老人ホーム」に過ごすことも可能なこともある
ただ、その時にどれほどの出費(費用)になるのかは、まだ調査できていない
鯵庵(R5.3.1)

by ajiankyoto | 2023-03-01 19:33 | 昼寝の寝言 | Comments(0)