2023年 03月 21日
(23)何処で暮らす⑤
(前項より続く)
高級ホテルよりもサービスのよさそうなシニア向けの分譲住宅の広告を見る
こんなところでで老後を暮らすのも夢みたいな話である
夢みたいな暮らしで見る夢はいい夢とは限らない
ワンランク落としてこれまた高級な「住宅型有料老人ホーム」というのもある
パンフレットを見れば、年寄りが若いしきれい
これもそこらのビジネスホテルをよりもはるかに結構な設備である、が
偏屈な体の悪い、家族にも捨てられたような年寄りが暮らすには明るすぎる
つくづく思う
共同生活ができない人には本来一人では生きていけない
民間経営なら仕方がない?
20平方メートル足らずの部屋で家賃やら食費やらで月に20~30万円も
入居時に前払い金を入れとけば毎月の家賃分の負担が少なる
前払い金が数百万程度の施設(老人ホーム)をこの世界では中級と言うらしい
入居60カ月で償還しますと言われたら、そこに寿命をあわさなければと思ってしまう
途中退去なら月割りで返還しますと言うのも逆に不吉な予感
いずれも老人の向けの居住施設だと言いながら
家賃の高い安いもマチマチなら、サービスもマチマチ
緊急時は救急車の手配だけしかできませんと言う施設もあるようだ
自宅のマンションにの近所に親切なデイサービスの施設がある
それと変わらないし、その方がましな場合もありそうだ
住宅型有料老人ホームと言うのはそういう位置づけになる
介護保険は要支援、要介護の認定を受ければ自宅にいてもほぼ同じ程度の利用ができる
都市ではその方がいい場合が多い
人生の年数経験や仕事の評価だけではない
知性と教養、向上心も人を愛する心も持ち続けてそれが老人の尊厳だ
そんなものなくったっていいが、そのことを理解できるのは友人か肉親だ
一人で暮らす覚悟をもって、できれば家族や夫婦で助け合える期間を長く持て
と言うのはそういう意味でもある
(この項続く)
鯵庵(R5.3.21)
住宅型有料老人ホームの一例は下記のリンクで