人気ブログランキング | 話題のタグを見る

(30)介護の遺伝子①恍惚のブルース

(30)介護の遺伝子①恍惚のブルース_b0355451_09561350.jpg
少し長くなるかも・・・
1956年(昭和32年)小説「楢山節考」(単行本)深沢七郎
1966年(昭和41年)青江三奈歌う「恍惚のブルース」
1972年(昭和47年)小説「恍惚の人」有吉佐和子

恍惚とは物事に心を奪われて・・うっとりすること
で、青江三奈歌うブルースには恍惚が似合う
若い人にはこちらであるが、老人にとってはボケることでもある
単に呆けると言えば少なくとも年を取ればほぼその兆候がある
意図的に呆けることも年寄りは得意とする
病気かなと言えば痴呆症と言われた
が、平成の中頃2004年に「認知症」と言う呼称に統一された
我々・・それからしばらく「認知症」が定着している
青江三奈から56年・・・恍惚のブルースを聞いていた私が70代半ばになる

ボケたら楽だと言う人がいる
きっと長い間様々な苦労をしてきた人だと思う
ボケると言うことと恍惚状態が同じだと勘違いしている
世間の風の冷たさに鈍感なふりをするだけである
認知症のボケは、脳の働き(認知機能)に障害が出ているわけである
だから、病気なのである、だから認知症と言う言葉になってきた

小説「恍惚の人」は介護問題の教科書みたいな小説である
何度か映画化もされた
妻に先立たれた痴呆症の老人男が息子夫婦と孫と暮らしている
その孫のセリフ
「おじいさんはこんなにまでしてまだ生きたいのだろうか」
「パパもママもこんなに長生きしないでね」

世間の気持ちであり、この時の孫の気持ちが実は50年前の私の気持ちである
その時の平均寿命、男性69歳、女性74歳で65歳以上の人口は7%だったと言う
私だけでなくあの時の孫は今当時の平均寿命を超えた・・
この項続く
鯵庵(R5.4.7)

Commented at 2023-04-07 19:09
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by ajiankyoto | 2023-04-07 09:57 | 昼寝の夢占い | Comments(1)