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京都の暦(祇園祭)

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今年はほぼ梅雨が明けた状態だった
祇園祭の山鉾巡行は例年梅雨末期の大雨にたたられていた
今年は梅雨明けが早かったと言うことだろうか
実は梅雨明け宣言がなされていないから表現が難しい
いにしえ祇園祭は当然のことながら和暦(旧太陰太陽暦)の日付で行われていた
応仁の乱おさまって後約20年たった1500年(明応9年後柏原天皇即位)の年
祇園祭の山鉾巡行が復活、以降6月7日先祭・同14日後祭であった

明治5年12月を突然明治6年1月とする太陽暦採用が布告された
しばらくは旧暦によるの6月7日の祇園祭であったが、
明治10年に新しい暦によって実施されることになった
旧暦の明治10年6月7日が新暦の7月17日であった
たまたまその日はいい天気だったのだろう?
その日を境に旧暦を離れることとなった
以降7月の17日先祭(神幸祭)と24日後祭(還幸祭)と固定されてきた
暦が変わったことは世間では大きな戸惑いだったろう
明治6年6月7日は新暦では7月17日
同じく7年は、7月20日、同じく8年は7月9日、同じく9年は7月27日だった
ほぼ1カ月のずれの中で7月17日を選んだ、と言うことになるが
新しい暦の中で祭の日を固定することの方が何よりも重要なことだったと想像できる

暦と言うものは生活の基本である
旧暦から新暦への乗り換えはさまざまである
元旦は新暦の1月1日に、正月行事は「新暦」主義
お盆(7月15日)はひと月遅らせた8月15日に、お盆は「月遅れ」主義に
と言うことで京都の人(多くの日本人)の暮らしのサイクルが決まってくる

梅雨明けは早い時も遅い時もあるが、平年値は7月19日頃である
祇園祭の先祭は梅雨の末期最中、後祭は梅雨が明けている可能性が大となる
じめじめした梅雨が長引くと、疫病が広がることがある
疫病退散を祈念する祭りとしてはいいタイミングかもしれない

正月は春には早く、お盆は最後の暑さの頃となる
150年もなじんでくれば太陽暦と言うのは極めて便利な暦でもある
季節の変化、特に気候・気温の変化は太陽と地球の関係で決まる
それが太陽暦のゆえんだ
鯵庵(R5.7.19)

by ajiankyoto | 2023-07-19 19:40 | | Comments(0)