2018年 04月 13日 ( 1 )

「資産寿命」が尽きる時


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「老後」というのは使い勝手の良い言葉だ
誰にでもあるけど、幾つになっても進行形である
いくらでも心配できるしいくらでも脅かせる
「健康寿命」など言うのも同じだ
寝たきりでは生きてる値打ちがないと老後を鼓舞してくれる
ケツを押したり足を引っ張ったりどちらでも使える
「資産運用」も使い勝手が良い
ない人もある人も増やすことが出来るならそれに越したことはない
その都合から
「資産寿命」という言葉が生まれたのだろうか
証券会社や生命保険会社が余計な計算をしてくれる
老後の日常生活費は月22万円(平均)
だがゆとりある暮らしは月35万円、その差額は月12万円
老後スタート時(65才想定)の貯金(退職金を含む)3500万円(平均)
3500÷12÷12で24年・・で、90歳を前に底をつく
年3%で運用すれば、105歳まで生きることが出来るという
安全な投資信託などで資産を運用をしないと健康寿命より資産寿命が尽きてしまうぞ
と、脅かす

でもな、10年前のリーマンショックの時だ
投資信託は自分の元本を削って配当してくれていることが分かった
素人は皆、うかうかしてるうちに解約が遅れ大幅な元本割れを起こした
多くの人が退職金と老後資金を減らした
今の銀行や証券会社にはそのころの社員はもういないらしい
それにしても月35万のゆとりある老後生活が出来るとしたら
我が国の経済はそれだけで既に数%以上の成長率を続けていただろう

確かにそういう人もいるだろうな
入ってくるものが有り余るなら毎日宮廷料理でも食えばいい
80になっても90になってもまだそれだけのコストがいるのだろうか
そもそも、老後の生活でゆとりとは何なのだろうか
ほとんどの人が入ってくるものでしか暮らせないのは当たり前である
年金で足らない分を家族で万引きをして暮らす人もいる
そんなゆとりだけは勘弁してほしい

老後というものは多くのものを整理して捨てて生きながらえていくことでもある
資産寿命が尽きた人に宮廷料理のメニューを見せて何をしたいのだろうか
それこそわずかな貯金をまた吸い上げてやろうというのだろうか
写真は塀の外に落ちた椿、踏まれまいぞ、その気持ちわかる?
鯵庵(30.4.13)




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by ajiankyoto | 2018-04-13 07:35 | 往生 | Comments(1)