人気ブログランキング | 話題のタグを見る


あなたの三尸(さんし)の虫_b0355451_15262302.jpg
八坂の塔(法観寺)のそばを通る道、その八坂の塔の反対側にあるお寺
天台宗の寺で金剛寺(こんごうじ)八坂庚申堂という
奈良の奈良町へ行った人は知っていると思う
奈良町は庚申(こうしん)の町である
あのサル(みがわりのさるという)は庚申の神の使いである

京都ではここへ来ればあのサル(くくりのさるという)を見ることが出来る
現代人は庚申信仰はほとんど馴染みがないものになってしまった
庚申(こうしん)とは60日に一度巡ってくる「干支」の庚申(かのえさる)の日
1年には6から7日ある訳でこの日を特別な日とする信仰である
この庚申信仰のご本尊にあたるのが青面金剛(しょうめんこんごう)
道教やら密教やら民間信仰やらが集合したご神体である、仏典には見当たらないご神体である
仏教では日吉(ひえ)信仰と、また、神道とでは猿田彦神(さるたひこしん)と習合した
ともに猿に縁があり、そこからサルが庚申信仰の使いとなる・・・と言うのが一般的解説である

人の中には「三尸(さんし)の虫」が潜(ひそ)むと言われる
上尸の虫は頭、中尸の虫は胸、下尸の虫は下半身の病を引き起こすとされる
日本に伝わった
この虫こそが美食や色情などの欲望に執着する気持ちを起こすという
庚申の日にはこの日眠ると人間の爪先から体内を抜け出して、
その人の罪を天帝(北極星あるいは閻魔大王)に告げに行くとする

天帝は人の寿命を定める
そのため虫が出ないように夜更かし身を慎んだという
残念ながら性行為は特に禁忌である
眠らないための雑談ばかりで朝を迎える
室町時代に伝わって後、江戸時代には庶民にも夜更かし徹夜する風習(庚申待(こうしんまち)とか庚申講(こうしんこう)とか)が庚申信仰として広がった
八坂庚申堂の今年(2016)は12月4日が納めの庚申である

ついでながら、「見ざる聞かざる言わざる」の三猿は自分への戒めである
因みに、虫の知らせの虫はこの虫である、腹の虫も・・
鯵庵(12.2)



# by ajiankyoto | 2016-12-02 08:02 | ご利益 | Comments(0)

京都の本は京都で売れる

京都の本は京都で売れる_b0355451_20564928.jpg
京都の本屋には京都の本が一杯です
春はお花見特集、夏は祇園祭、初冬の紅葉まで毎月特集です
お寺は時期に合わせて特別公開、神社でもライトアップやコンサートも開かれます
が、雑誌の出版に合わせて予定を決めなければならないのはお寺さんでも手に負えないところもある
この時期になれば、グルメ系も増えてくる
その点、クリスマスやお正月にやってくる女性の観光グループの増を狙った企画に見えます
お正月前にも一度大きな波が来ます、年中行楽シーズン
ところが意外にも京都の本も京都特集も京都で京都の女性に売れるみたいです
キャッチフェーズは京都に浸りたい

実はこの時期京都観光に一番のせられてるのは京都の人みたいです
たとえ、恋人同士でなくとも何かと京都知識は必要
皆が知ってることは知っとかなくちゃ、本を買って何処へ行こうか一夜漬け
何が美味しいのか、並んでる店は何処か
本をもって店に並んだのでは旅行者に間違われるよ
昔から宿題は教科書より虎の巻の方が役に立った・・・

後は本当に京都の女になること
急がなくてもいいです、熟女になるまでになれたらでそれでいいです
それには教科書もないし、虎の巻きもない
京女(きょうおんな)とは京都で働いて京都で暮らしていこうと固く決めた人のことですから
冬の京都は寒いよそれでも一日体験コースでは京女にはなれません
写真は尼の下駄
鯵庵(12.1)

# by ajiankyoto | 2016-12-01 08:12 | 都市 | Comments(0)

鬼平の老い(鬼平犯科帳)_b0355451_11315252.jpg
テレビで「鬼平犯科帳」が始まったのは昭和44年(1969)、鬼平は最も鬼平らしい松本幸四郎だった
それが丹波哲郎になり、中村錦之助になり、今は幸四郎の次男二代目中村吉右衛門になった
今は、とは言ったけれど吉右衛門鬼平になって28年になるということである
テレビのシリーズは平成13年に終わっているが、なかなか毎年スペシャル版で続いている
予告によるとこの冬に最後の放映になるということだ

実在の鬼平こと長谷川平蔵は8年も火盗改メの職を続け数え年50歳の時に亡くなった
活躍は40代の時である
二代目吉右衛門は今や人間国宝であるし、齢72歳である
小生、吉右衛門鬼平に関しては見逃すまいと再放送、再々放送を見ている
原作者池波正太郎に何度も声をかけられても、吉右衛門がなかなか鬼平を演じなかったのは小説の味と歴史上の人物その実年齢を気にしていたという
だからこそ、今から15年前、平成13年(2001)にレギュラーシリーズを終えている

富士真奈美が最初に演じたおまさも、吉右衛門と一緒に梶芽衣子になった
これも4代目である
小生らにとっては梶芽衣子は日活の「女囚さそり」の印象が強烈である
東映でも頑張っていたが、鬼平のおまさで息が長くなってしまった
役どころでは30過ぎである、少し色が黒いが黒くてぱっちりとした目とおちょぼ口が特徴の江戸の女である
良く似合っていた、そのおまさであるが・・
おまさも歳をとるが、梶芽衣子も歳をとる
大河ドラマとちっがって役どころとしては、その後28年は限界を超えてしまった

木村忠吾の古今亭志ん朝は吉右衛門とは共演していない
吉右衛門と一緒に始めた相模の彦十、3代目の江戸屋猫八はもう15年の前に亡くなっている
ここまで人気番組になったら仕方ないかもしれないが
適役役者が死んだり年をとってしまっては仕方がない
再放送を見ていて、作品の年代はおまさを見ればわかる
鬼平では本当におまさは主役なのである
梶芽衣子のファンとしてはかえって辛くなってくる
「女という生きものは、みな一色のようでいて、これが違う。女に男なみの仕事をさせたときにちがってくるのだ」
と鬼平は言うが

吉右衛門は早くから辞めたいと言ってたようだ
舞台ならともかく画面いっぱいに老いが映るテレビドラマではそうだろう
当時の40代はもはや初老だったというけれど今の初老とはやはり違う
懐メロだって、いつまでも出来るものではない
ゴルゴ13と同じ顔をした劇画が存在するだけでも嫌だったのに
今度、いかれたテレビアニメも来年から始まるという
男盛りに働いて死んだ鬼平を描きたかった池波正太郎が生きていたらこんなことにはならなかったのに・・
再放送も小説もこれからも読めるのだから、精一杯ここらでいいのではないか
吉右衛門シリーズの江戸風景は全て京都と京都近郊ロケだった
写真は平成4年頃放送の鬼平とおまさ「夜鷹殺し」から
開始4、5年後、おまさが熟し一番きれいだったころ
鯵庵(11.29)

# by ajiankyoto | 2016-11-29 07:29 | 翁草 | Comments(0)

人こそ花なのだけど

人こそ花なのだけど_b0355451_17202759.jpg
このシーズンは京都を離れるのが一番だ
一日観光客になるのもいいが、ただ人の少ないところがいい
それでは自分の町内の公園で過ごすのと変わりがない
そう言う訳にはいかんというのを行楽と言う
この時期老いも若きも一億総行楽である
特に天気がいいとなおさらである
そんな時は京都を離れるチャンスである

外国語は嫌だね、でもまだ意味が分からないだけましともいえる
こんなけ顔が似てるのに言葉は音楽以上に分からない、しかも不協和音だ
だけど日本の言葉も嫌だね、知ったかぶった旅行者はもっと嫌だね
京都の歴史って中学校で習ったわ・・??
ワビとサビと新撰組やろ・・??
世界遺産だけ回るわ、ええ?宇治にも大津にもあるの?大津いうたら滋賀県ちゃうの!
明けても暮れても観光地の値踏みばかり
そんな旅行者の会話が聞こえないところへ、京都を離れるのが一番である
こんなのが耳に障るというのかな
こんな時こそ学びたいね、知りたいね、人に会いたいね

実は人こそ花なのである、ただ、花にも色々ある
小生も本当は花より人が好きなのである
春の花には浮かれてしまうことがあるのに
晩秋の紅葉には沈むこともある
眼耳鼻舌身意(げんにびぜつしんい)である
六根清浄(ろっこんしょうじょう)
紅葉のこの時期・・
眼も喜び、舌も喜ぶが、なぜか耳だけが喜ばない
写真は里の晩秋、カラスウリ
鯵庵(11.28)




# by ajiankyoto | 2016-11-28 07:05 | 京都の水 | Comments(0)

また大きなものを失った?_b0355451_17110881.jpg
NHKは片寄った報道はしないし、特定の企業の宣伝になるようなことはしない
・・と言うのが神話である、ずーーッとそう思ってきたが、例外が多い
NHKがNHKの番組の宣伝をするのはいいのだが、無節操過ぎてアナウンサーが可哀相だ
組織を上げて大河ドラマや朝のドラマの宣伝をしているのは見苦しい
紅白歌合戦などの企画にコメントできるNHK職員がいないと思っていたら、今度はニュースのアナウンサーが取り込まれた

放送は本番で勝負したらいい
視聴率下がったら下がったでいいから、視聴者を引っ張りこまんといてほしい
もう何とかいうグループもいいよ、解散したやつにまで無理にごっついギャラ払わんといてな
金がありすぎるのが全ての原因だと小生も思う
民放の真似せんでもいいように思う、娯楽・芸能に金使うなとは言わんけど
大手芸能プロや大御所芸人から指図されんようにだけはしてな
はっきり言って、ニュースのアナウンサーに紅白の司会させると失うものが大きすぎるよ
本当に報道番組の中立性、公平性なども少しずつ疑わしくなってくるような気がする

大体、社会で罪をなすのはこういう"半官半民”型の組織であることは国民の周知だし・・それゆえに今も何かと狙われている
それでも民放各社に比するとNHKは少し上のバランス(確からしさ?)でリードしている
その反面、ベンチャラが本音の哀しいサラリーマン根性でも日本一かもしれない
サラリーマン根性と言うのは本来そんな柔なものではない
いいんだよ、サラリーマンで
だが給料も悪くないと言うなら、なおさらベンチャラ以外にも日本有数のサラリーマン根性を発揮して欲しいと思う、、ね
ひょっとしたら今の会長ならそういうのが好きかもしれないよ

受信料契約訴訟で敗けたことのない
NHKだけど、今度最高裁の大法廷で審議されることになったらしい
組織を上げて、受信料で視聴者と闘っているが・・根は契約の問題ではないんだよ・・
訴訟に勝っても解決しないと思う、だが、それでもいいだろうね
ただ、判決次第ではテレビやラジオに出る人や現場の人は辛いかもしれないね
出世競争もいいけれど、自分を生きなくちゃね
一人一人が、自分をしっかり見つめて生きていくんだよ
そう、離婚して「♪・・初めて自分を生きる・・」歌謡曲「吾亦紅」にそんな情けない歌詞があったね
今回は東京に向かって口幅ったいことを言いました、スミマセンね、歌も写真も本文に関係ありません
鯵庵(11.25)



# by ajiankyoto | 2016-11-25 17:40 | 偽装 | Comments(0)