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暮らしはメンドクサイものです_b0355451_08273011.jpg
つい、年齢ゆえに「面倒くさい」と言ってしまった
小生の場合はほんまメンドクサイわ
この面倒くさいという言葉、人によっては世代によってはなんとも便利な言葉である

30代の女性が(アラサーと言っていた)数人がラジオの特番で語っていた
〝仕事をしたいときに恋愛をすると煩わしいことが多い、恋愛も結婚も結局はメンドクサイ″と
一番メンドクサイのは仕事だと思うのだが、そうでもないらしい
仕事にかまけて家庭を顧みもしないという企業戦士が活躍した時代はずっと前に過ぎてしまったと思っていたのだが・・
今の彼女たちは会社の中で、セクハラ、パワハラのネタ探しをしていると退屈しないらしい
もちろん進行役の女性アナウンサーもそうだから仕方ないとは思いつつ、座談会は終始その話だった

誰かが言っていた、仕事の楽しさというのは本当は「禁断の木の実」だと
この時代、人に言える仕事があるだけで十分人生の勝者であり得る
実はそれが一番の自慢なのだろうと小生も思った
それは誰にでも得られるものではない
奥深く楽しいものであるのを見つけてしまった、女性戦士もなまじ地位などがともなうと、時にエクスタシーを感じてしまうらしい
そうなれば口々に恋愛も結婚も要らない(二の次)というのもあり得る
恋愛も結婚も出来ないのではない、メンドクサイと言うのだ
そらそうだ、恋愛(セックスの)でエクスタシーを感じるまでには今から心を入れ替えても何年もかかる
女性の一生は男性に比べてストレス要因がはるかに多いという
その分、神は女性に多くのエクスタシーを感じられるように作った
メンドクサイと言ってしまっては余りにもったいない

この話を聞いていて・・″面倒くさいの反対語はエクスタシーだ”という気がしてきた
全国放送の電波にまでのってしまったのではもう仕方がない・・また仕事エクスタシーの金縛りにあってしまうだろう
今は夏だからいいけど、人生夏ばかりではない、それでは人生の四季を楽しめない
まさに夏の夜の怪談だが、それにしては暑苦しい時間だった
写真は紅蜀葵、夏の盛りは夏の終わり、血(動脈)の色が透けて見える
サービスで小生の好きな俳句を
紅蜀葵(こうしょっき)わが血の色と見て愛す(岡本差知子)
鯵庵(8.6)それでも明日は立秋

# by ajiankyoto | 2016-08-06 06:21 | おなご編 | Comments(0)

ハンミョウは何処で暮らしてる?_b0355451_08025966.jpg
ハンミョウと言う昆虫、オサムシ科の甲虫、2センチちょっとぐらいで林の縁、少し湿ったところにいる
見たことがある人は少ない、と思う
幼虫は地面に穴を掘って他の小さな虫を食う、幼虫の時から肉食系である
それはいいのだが、アスファルトの舗装をされてしまうとお手上げである
これほどの奇麗な昆虫を見たことがない、群青色である

10年以上も前に奥嵯峨の後宇多天皇陵の池のほとりで初めて見た
宝石のような小さな虫が私を振り返って誘っている
追いかけると2メートルほど先に飛ぶ、そこでまた小生を振り返って誘う、また追いかけると飛ぶ
別名ミチシルベ、ミチオシエなどと言う
結局小生の腕ではフィルム1本使っても写真に出来なかった
その後、御陵の前のこの池の改修が行われた、池の睡蓮も減ったけどハンミョウも見られなくなった
と言うことで残念ながら小生の写真ストックにはない

幼虫から肉食系であることはひょっとしたらつらいことである
肉食系であるからそれらしきものに飛びついて子供にも釣られた
我らの世代の田舎育ちであったなら、ハンミョウ(幼虫)釣りをしたことがあるかもしれない
漢字で当てると斑猫、マダラ猫と書いたりする
英語ではタイガービートルと言う
そう、肉食の虎のような虫と言うことである

一時、肉食系とか草食系とか言う言葉が流行った
けれど人間は雑食性である、それゆえに生き残った
阪神タイガースは球団ではめずらしく肉食系かもしれない
人間のように雑食性でないということは滅びやすいということでもある
小生の人生は好きなもんだけ食ってきた雑食だった
だが、肉食のタイガービートルのファンでもある
鯵庵(28.8.5)



# by ajiankyoto | 2016-08-05 06:00 | 翁草 | Comments(0)

どこからでも山が見える!?_b0355451_07415916.jpg
京都市内は盆地の北端、〝どこから見ても山が見えるのは安心感がある″と続く
この安心感はまず狭さなんだろう
関東平野にある東京では山が見えないとも言う
それに比べて京都は狭い盆地であるのは述べたところ・・、多くはそういう意味で語られる
安心感の本当の理由は、それは街割りが碁盤の目のような条坊制の名残りにある
通りが直線に通っているから道の向こうの屋根の上に山が見えるわけである
山の形は東西南北で違うし、今自分がどちらの方角で山にどれだけの距離にいるかということが理解できるわけである
本当は南には山が見えない、市中で山が見えなければ南に向いている訳である
四方本当に山が見えたら値打ちがなかったろう
だから、〇〇通〇〇下ると言われたら山の見えない方に歩いていけばいい
東入ル、西入ルと言うことが成立する

と言いながら、実は碁盤の目の街割りは相当に崩れている
大きな通りでしかそれも感じられなくなって来ている
分かった人が京都に来てなお驚くことは、不思議なほど微妙に崩れていることだ
京都の1200年の歴史はこの碁盤の目(条坊制)の崩れ方にある
平安京の道路は今より数倍も広かった
政権が乱れるたびに実は公道が侵されていった
市街地は左京(東)半分になったし、御所も東へ大きくずれた
その上秀吉は洪水防止のために"お土居”を築き大改造を行った
お土居の中の京都は3分の1の大きさになった
今の京都の街中の通りはそれがベースになっている
平安京の姿はもはや消えてしまって、お土居の外は一面の田園だった
徳川体制になってお土居は壊たれたが、京都には覇権がなく街の発展は終わっていた
それが維新の時まで続いた

明治以降の大膨張は、市電を走らすことが都市計画だった
それが京都の町割りを決めた、それが道幅を決めた
市電が通る道でも平安京の道路の広さに及ばない
細い道が微妙に曲がっていて山が見えなくなっている
山が見えても屋根より低い
そんな街でも京都は盆地
山が見えれば、おおよその天候の予測がつく
特に夏の夕立、冬の時雨は当たる
それだけでも知っておれば旅行者の安心にはなるかもしれない
写真は四条通の御旅所
鯵庵(28.8.3)


# by ajiankyoto | 2016-08-03 05:33 | 都市 | Comments(0)

ツバメの子落ちる(ツバメは日本から来る⑶)_b0355451_09013597.jpg
つい一週間前には4羽のヒナの黄色い嘴が見えていた
梅雨が明けて30度を超える毎日が続いている
バーさんが巣から落ちた1羽を見つけた
バケツに入れてしきりに話しかけているが、もちろん野鳥の雛に餌をやることは出来ない
普通なら下にもハンターが待っている
雛が誤って落ちることはない筈
巣が襲われた形跡はない
兄弟たちに落とされたか?あるいは親鳥に落とされたのかもしれない
この夫婦、番(つがい)になるのが少し遅かったのかもしれない
この頃は気温は35度に達する
雛も上手く体温調節できるわけではない
落ちた雛ばかりを見ているが、兄弟たちだって息絶え絶えのはずだ
巣にはいつも間にか4羽が2羽になっている
残された者の生きるチャンスが拡大した訳だ
この時に餌を運ぶ親も大変だし、未熟な親には想像もしなかった日本の暑さだろう
春から一番に育ったヒナたちはもう大人と区別がつかない
南に旅する時期までには十分な体力と飛行技術がいる
この雛たちは間に合うのだろうか
それどころか親鳥たちも自分の体力を戻さねばならない
いつ放棄するかである
バーさんは雛を戻してやってくれと言うがダメだと言った
バーさんにとっては寝覚めの悪いことだろう
巣立つ前に一度巣から落ちれば親も見向きもしない
それが野生なのだから
落ちた雛のことを考えるのは人間だけだからだ
写真は落ちたツバメの子、この時はまだ口を開けていた
鯵庵(8.2)
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「若きツバメは♂」はこちらをクリック


# by ajiankyoto | 2016-08-02 07:10 | 都市 | Comments(0)

黄檗山萬福寺・無常迅速

京都からこの頃外国人で混むJR奈良線に乗る
伏見稲荷が人気らしい、多くの人が降りる
幸運なことに黄檗(おうばく)まで行く人は少ない、黄檗には萬福寺がある
江戸時代に中国から来た隠元が開いた禅宗寺院である
建築だけでなく今も修行や読経には中国風を残しているといわれる
回廊に掲げられた大きな魚板が看板である、開ばんと言う(ばんの字は木偏に邦と言う字を書く)
その他にも数か所巡照板が下げられていた、これも寺での日常の合図に使う、
説明書きには朝夕起床・就寝の合図にこれを打って一山の僧が唱えるとある
謹んで大衆に白す
生死事大にして
無常は迅速なり
各々宜しく覚醒すべし
謹んで放逸する事勿れ

これが5行で書かれているので板の真ん中が窪んですり減っている
その字こそ「無常迅速」(うーじゃんしんそ)である
人生は短く、思いがけずに早くに死が訪れるかもしれない・・と言うことだろう
しかし、どうすればいいのだろうか
無常迅速、時、人を待たず・・と言うのも禅語にはある
早く言ってほしかったナァ、今になって、そう言われても小生も困っている
今日は、数十人の一団が作務衣を着せられ修行に取り組んでいた
黒い靴が下駄箱に並べられていた、会社の研修だろう、今なら真冬よりは楽かもしれない
萬福寺では修行僧は通路の真ん中を歩くことは出来ないと聞いた、両側をきちっと並んで歩く
真ん中や先頭を歩くことが出来なければ、
せめて、道を歩くときは人の邪魔をしないように教えてやってほしい、と思った
この内何人今日の道を歩いて行けるのだろうか?
セミの声も無常迅速と聞こえたら研修の成果あり?
もちろんこの時期研修中のサラリーマン諸君に応援している
写真は件の巡照板
鯵庵(7.31)
黄檗山萬福寺・無常迅速_b0355451_08471783.jpg


# by ajiankyoto | 2016-07-31 08:15 | 往生 | Comments(2)