2023年 06月 06日
9.最初から嘘です
誰もがつく最初の嘘は〝私は嘘はつきません″ということだった
〝嘘をつかないで生きていける人は一人もいない″
というのは昔から不変の社会の定理です
嘘をついたらダメというのは幼児教育的には最大の願望
大きくなれば誰もがそれぞれ嘘つきになってしまうのが分っているためなのです
自分につく嘘もある、闘うための嘘もある、嘘の方が罪が軽い時もある
最大の嘘は〝嘘を知らないで生きてる様″を装うこと
〝世の中は嘘のカタマリですと教えないのが″のが二番目につく嘘
表の話は大体が嘘です
偽装だけでは無い
宣伝したり飾ったりすることは嘘がなくては成り立たないということです
セレモニックなことは演出という最大の偽装があってのことです
晴れ着も化粧も大きな偽装です
昔、成人式に晴れ着が届かない事件があった
成人式にも行かず大人になるのも嫌だと泣いてた人もいます
嘘の方が大事なことすらあるのです
嘘には高級も低級もあります、天然も養殖もあります
良性も悪性もあります、長期型も短期型もあります
有毒も無毒もあります 必要も不必要もあります
そのラベルを偽ったら騙すことになります
騙すことと嘘とは違うと言う訳です
ラベルに騙されたとしたらあなたの失敗です
♬折れたタバコの吸い殻であなたの嘘が分かるのよ
♬誰かいい人で来たのね、出来たのね・・・
男はわざとタバコを折って嘘と教えているのですよ
さすが嘘が一歩進んでます・・山口洋子詞(2004)
この中条きよし参議院議員に長い間の年金滞納があった?
歌のままですね
嘘に嘘を掛けたら本当になってしまった?
鯵庵(R5.6.6)
2023年 06月 05日
8.嫉妬から始まる
従前の仏教では執着する心、煩悩の一番の原因ともされる
必要なのは慈しむ心で慈悲を愛と言う
ましてや性欲をストレートに愛と言うわけにはいかんところがある
人を好きになるのは当たり前のことやけどそこにこだわると罪にもなる
その最初の代償は嫉妬ではないだろうか
♬ジエラシー、愛の裏側ジェラシー
♬君によせる愛はジェラシー
井上陽水がそのまま歌にした(1999)
嫉妬は人間始まって以来の感情である
特に男と女がある限り克服できない
二人でいるうちはいいけれど三人になったとたん亀裂が走る
世間の話だが、職場でも同じだ
学歴にも年齢にも性別にも関係ない
嫉妬心をなくすことはできないとしても
その努力は必要な場合がある
これを修養(しゅうよう)と言う
あまり使われなくなった単語ではある
教養とは学問を含む全体的なものである
が、修養は品性の問題、内面の徳性を高めなければならない
だから高学歴の教養人でも芸術家でも嫉妬心はなくならない
多くの場合世間の勝者は品性に欠ける
競争心の裏も嫉妬心かもしれない
生まれた時兄弟に嫉妬するところからはじまり
人によっては老いてまだ嫉妬で事件を起こす
自分の心の内面や腹の底を見透かすことが修養である
だが、恋愛にがぎっていえば、愛とはすなわち最大の煩悩である
男女の愛を歌うのは煩悩を歌うことである
分かりにくい説教よりも人々の心にしみる
しみるから流行歌ともいう
鯵庵(R5.6.5)
2023年 06月 03日
7.ホタルの宿
今は使われないが曖昧宿(あいまいやど)という言葉がある
表向きは茶屋や料理屋を装い娼婦を置いて客を取らせる店をいうとある
時代劇などでは浮世茶屋とか言うイメージだ
旅行者の宿泊が主目的ではない、要は都合があって偽装した宿、ホテルだ
偽装は客のためにしているので偽装していることが分らないと入りにくい
もちろん庶民、堅気の男女にも利用してもらうことが大前提である
時代が進んで昔は連れ込みホテルなどと言ったが、それでは偽装にならない
現代用語で言えは、フッションホテルだ、しかるべく届け出が必要だ
ひと時潰れかけたがこの頃街角にかたまってあるのが繁盛している
侘しさも後ろめたさもカバーしてくれるように偽装している?
風俗店も無店舗型でないと許可を貰えないということで??共存共栄しているらしい
もちろん曖昧が売りだから夫婦でも入れます
その代り困ったことに外国人旅行者が子供連れ家族で泊まったりする
この歌は代表的なホテルの使い方である
♬手紙を書いたら叱られる電話をかけてもいけない
♬ホテルであってホテルで別れる小さな恋の幸せ
中略
♬あなたは私の宝もの私はあなたの何なの
歌手島津ゆたか(1947~2010)、なかにし礼の詞、1985年の歌である
芸能人の世界ではない、堅気の庶民の世界である
勝手に想像した主人公女性は30代ぐらいかな
一番危ない(?)年頃だろう
世間的には決して小さな恋ではないが
いい女性になるためにはいい経験だと思う
風俗という言葉は本来庶民の暮らしそのものを言っていた・・
逢引きは浮世そのものだ
素人であり庶民だから値打ちのあるものだ
スポットライトを当てたのでは意味がない
今までもこれからも暮らしも世間も偽装で成り立っている
歌のような手紙や電話のスリルはなくなったけれど
携帯電話は確実に役に立つ道具だ
楽しく生きるためには賢いということは大事だ、と思う
鯵庵(R5.6.3)
2023年 06月 01日
6.紅とんぼ
赤と紅とはどう違うのだろうか
赤とは茜(あかね)で染めた色、最も濃いのを緋色と呼ぶ
紅とは紅花(ベニバナ)で染めた色、最も濃いものをから唐紅(からくれない)と呼ぶ
朱も赤でであるが、これは漆塗りの朱のように少し黄ばんだ明るい赤を言う
トンボの先生によるとアカトンボという名のトンボはいない
普通はアキアカネのことを言うし、間違ってウスバキトンボのことをそう呼んだりする
・・・らしい
歌手ちあきなおみは今どうしているのだろうか・・ね
30年ほど前に夫に死別してその後一切の芸能活動をやめている
だから、もう今の人は知らないだろう
「矢切の渡し」もよかった
歌に感情があるならその感情を声と歌と表情で表現できる歌手だった
夫が俳優をやめて歌手である妻のために尽くし
その夫が亡くなったら歌手も何もかもやめる
夫婦で一人の人格みたいなものだね
そんなことができる芸能人って他に知らない
話が支離滅裂だね
♬だからほんとよ故里(くに)へ帰るの
♬誰ももらっちゃくれないし
♬新宿駅裏紅とんぼ思い出してね時々は・・・
1988年(S63)吉田旺の詞である
あえて言えばこの年青函トンネルが開業した
この曲、ただただ聞かせる歌である
新宿駅裏ということで必然的に浮かぶたたずまいというものがある
知っている人も知らない人も勝手にイメージすればいいし
日本全国にまだ小さな飲み屋がいっぱいあった頃だから
男はみな自分に置き換えて想像すればいい
どうして紅とんぼという店の名にしたのかな?
童謡「赤とんぼ」は赤とんぼと書くだから、区別して紅とんぼにした・・・?
どうせ、アカトンボという名のトンボはいないのだから
ちあきが歌えば本当にあるような気がするから不思議だ
思えば、30年ほど前にはみんなにこんな店があった
鯵庵(R5.6.1)
2023年 05月 31日
5.大阪で生まれた女
BOROって?シンガーソングライター1054年生まれとある
名前のいわれは襤褸のことらしい
♬大阪で生まれた女やけど
♬大阪の街を出よう
♬大阪で生まれた女やけど
♬あなたについていこうと決めた
大阪は一地方都市になった
それでいい
おかげで歌になる街になった
世界遺産や祇園や舞妓をネタにするしかない街に比べれば
はるかに情が深い独特のものを持っている
大阪の女は人にやさしく世話焼きが多い
気は強いし、自己主張も忘れない
恋愛にも極めて積極的である
もう一つ言うと大阪では面白くない男は嫌われる
面白いと言うことを勘違いしている芸人は東京へ行ってつぶされる
閑話休題、好きな男について東京にいくだけでこれだけ迷う女がいる
こんなことは大阪人でなくては分からない
逆も言えるかもしれない
東京暮らしの奥さんが亭主について大阪へ来ることはない
岡山だったら、いっそのこと博多だったらついていくが
大阪だけはやめてと言う
大阪への単身赴任が長引けば離婚につがるとまで言われる?
東京での見栄がまるっきり役に立たない
自慢話がみな茶化される
この歌、実は18番まであると言うからきっと面白い表現がありそうだが
レコードは3番までである
1973年(s48)と言う時代を感じることのできる歌である
石油ショックでトイレットペーパーなどなくなる
経済の変化が予兆された年である
男と女は変わらない
人と人が幸せになるには出合頭を大事にすることである
正しく言えば数少ないチャンスを生かすことである
♬踊り疲れたディスコの帰り電信柱にしみついた夜
シンガーソングライターBORO作詞作曲
もう青春もディスコも止め時
仮に歌が現実だったら、彼女もう70歳になる
何処で暮らしていることやら
鯵庵(R5.5.31)